Nの世界

【 P6DatRec(2)によるテープイメージ作成方法 】

●はじめに

細かい操作等に関しては、Readme.txtを参照して下さい。
なお、P6(テープイメージ)->Wavファイルの変換については、
ここでは説明を省略します。(「CMT<->T88変換方法」の章を参照して下さい。)

●対象テープ

1200baudで保存したN88系のテープが対象です。
※P6自体、600baudに対応しているので、N系のテープも行ける気がするのですが、
10本位変換して、全て失敗してるので対象外としました。
(CMT-TOOL変換ファイルは何故か?変換出来たので、可能性はありますが・・・。)

●Wav音録音設定

以下の条件で録音して下さい。
サンプリングレート 11025Hz
タイプ モノラル
データフォーマット 8ビット
※サンプリングレートのみ変更可能なので、他のレートに変更後、再度挑戦すると
上手く行く場合があるかも知れません。

●環境設定

< P6DatRec編 >
P6DatRecの画面上で右クリックすると下記環境設定画面が表示されます。

○設定画面
P6DatRec設定画面

○説明
1.0の1に対する判読敷居値
0(1200Hz:スペース) の1(2400Hz:マーク) に対する判読敷居値です。
理想は、0.5ですが15年以上前のものなので、まず失敗します。
デフォルトは0.25です。(作者の経験上成功確率の高かった敷居値らしい。)
0.2〜0.35位の値で変換してダメであれば、波形変更の道を辿るしかありません。

2.「ピーの時間」
テープ読取り開始時の「ピー」の時間を設定します。(小数点以下第1位まで指定可能)
デフォルトは、2秒です。
テープの冒頭から、ここで設定した時間分、無音とツール側で判断します。
従って、古いテープで「ピー」の時間が足りない場合、時間を小さくする必要があります。
※「ピー」の時間にデータが重なると確実にテープイメージ作成に
失敗するので注意が必要です。

3.「音量比」
入出力における1200Hzの正弦波の2400Hzの正弦波に対する音量比です。
実際には、差異があるらしいのですが、詳細は不明です。
どうしても変換できない時に、失敗覚悟で設定を変更するレベルの項目だと思っています。
なお、入力と出力の値は、同じにして下さい。

4.「レポートファイルを出力する」
P6DatRec側で音をどのように判断したかのレポートファイルを出力するか否かの設定です。
レポートファイルを出力すると、テープイメージ作成作業がかなり遅くなります。
テープイメージ作成失敗時のみ出力し、原因を追求するのに使うのが良いと思います。

5.出力を1/16倍速にする
P6から見た音データを聞くための機能です。
テープイメージ作成作業時にチェックすると確実に作成に失敗するので、チェックを外します。

6.BASICリストを出力する
元ファイルをBASICのリストと見なし、フォーマットに従って変換します。
変換対象が、P8系なのでチェックしても変換に失敗するので無意味です。

7.「簡素なレポートファイル」
4.で作成するレポートファイルを約半分のサイズで出力するか否かの設定です。
しかし、レポートファイルを見るのはエラー発生時のみなので、
個人的には無意味だと思っています。


< P6DatRec2編 >
P6DatRec2の画面上で右クリックすると下記環境設定画面が表示されます。

○設定画面
P6DatRec2設定画面

○説明
1.出力を1/16倍速にする
P6から見た音データを聞くための機能です。(P6DatRecと同じ)

2.BASICリストを出力する
元ファイルをBASICのリストと見なし、フォーマットに従って変換します。

●P6DatRec(2)による変換手順

変換対象wavファイルをP6DatRecもしくはP6DatRec2(下図)に、D&D
(ドラックアンドドロップ)するだけで、テープイメージファイルを
作成することが出来ます。
テープイメージファイルを作成後、拡張子を.p6から.cmtに変更します。

< P6DatRec編 >
P6DatRec

< P6DatRec2編 >
P6DatRec2


●経験談

P6DatRec(2)を使用していた時に経験した問題点等です。
変換に失敗する場合、もしかするとこの情報が役に立つかも知れません・・・。
1.あまり録音音量に依存されないみたいです。
とはいえ、振幅が小さすぎればやはり変換に失敗しますが・・・。

2.頭とヘッドのノイズに非常に弱いので、ノイズを無音もしくは削除しないと
100%の確率で失敗します。
(P6DatRec2は結構耐えるが、P6DatRecは成功例がありません・・・。)

3.Readme.txtにあるレポートファイルの活用方法を元に変換してみたのですが、
何故か?敷居値が、0.52とかになり見事に失敗しました。
私の経験上0.2〜0.35までの各敷居値を設定して変換してダメなら波形の変形に
挑戦した方が良い気がします。
(敷居値0.5で作成したp6ファイルと明らかに内容が異なれば変換に成功している
確率は極めて高いです。)

4.最初、P6DatRec2で変換し、それでもだめだった場合のみP6DatRecで変換を行います。
正直、P6DatRec2で失敗したデータをP6DatRecで変換して救える可能性は低いと
思っているので、P6DatRec2のみ使っても良いと思います。

5.P6DatRecの環境設定でテープイメージ作成の為に、変更する必要がある項目は、
「判読敷居値」と「ピーの時間」だけで十分です。
後は、エラーが発生した場合のみレポートファイルの作成を選択します。

6.ハドソン初期のソフト(大量に売っていた頃のテープゲーム)のように特殊ローダーを
使用しているものも上手く変換出来るようです。(TransT88,Wav2T88では不可能です。)

P.S
このツールMSXのイメージ変換で使っている人もいるみたいです。
私が使った感じでも変換精度は高い気がしたので、88な方にもお勧めです。


【 TransT88によるテープイメージ作成方法 】へ続く



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