Nの世界

【 BIOS吸い出し方法 】

●吸い出しツール一覧

私が現時点で把握しているBIOS吸い出しツールです。
以下で紹介しているTransDiskで吸い出す方法以外は、未検証です。
他にも現在入手可能なツールを使用し、吸い出す方法があれば、ご一報お願いします。
(ツール名をクリックすると、作者さんのHPに飛びます。)
※ツールに関しては、88break ++さんを参照した方が良いでしょう。
以降のツール情報はほとんど同HPから情報を得ています。

ツール名 入手方法 必需品
GETROM P88SRに付属 88実機
PC98本体(2D対応要)
5インチフロッピー1枚(2D)
READROM M88と同じHP 88実機
Win機
Win機と繋がる5インチフロッピー装置(2D対応要)
5インチフロッピー1枚(2D)
TransDisk M88と同じHP 88実機
Win機
RS232Cクロスケーブル
TransRom X88000と同じHP 88実機
Win機
RS232Cクロスケーブル
※tools80でも吸い出すことは可能ですが、手順がやや複雑なのでここでは紹介を控えます。

●吸い出し環境

< 機種 >
PC-8801FH With SoundBoard2(吸い出し時点では正常動作)

< Win機 >
Let'sNote CF-A1EV

< RS232Cクロスケーブル >
確か、エレコム製(汗)
(裏の説明にWin機と9801シリーズと接続するケーブルとの記述有)

< 吸い出しTool >
TransDisk

< 吸い出し環境写真 >

吸い出し環境写真

上記のように、RS232Cクロスケーブルを接続すると、吸い出し環境の完成です。

●吸い出しTool選択理由

2000円〜3000円の出費で済む事及び入手が一番簡単
(普通のパソコンショップで入手可能)だったからです。
TransRomを使わなかったのは、BIOS吸い出し当時M88以外の
88エミュレータを知らなかったためです。(^^;

●RS232Cクロスケーブル注意事項

新たに購入する場合、88実機側:オス25pin、Win機側:メス9pinのRS232Cクロスケーブルで
あることを確認した上で購入する必要があります。
※PC-9801と接続する用途の物であれば、多分大丈夫です。
 なお、インターリンクケーブルは、内部の配線が違う為、使用出来ないので注意して下さい。

< RS232Cクロスケーブル写真 >

RS232Cクロスケーブル

以下に、TransDiskを用いて、BIOSを実際に吸い出す方法を記載します。
※他機種の場合、ツールのマニュアルに記述通り、吸い上がるBIOSが
異なります。また、一部88実機上での操作キーが異なるかと思いますが、
その場合、88実機のマニュアルを参照して代替キーを探して下さい。(汗)
ツールの詳細は、ツールのReadmeを参照して下さい。

●通信速度の設定

88実機側の通信速度を以下の手順を設定します。
1.[PC]キーを押しながら、88実機を立ち上げます。
2.初期設定画面が表示されます。
3.[F5]キーを押下して、RS232C設定画面に切替えます。
4.通信速度9600bpsに設定します。
  環境によっては19200bpsでも可能らしいが、私の環境ではNGでした。
5.[リターン]キーを押下して、RS232C設定画面を終了します。
※機種によっては、[PC]キーが無いので、88実機のマニュアルを
参照し、各機種毎の通信速度設定方法を調べて設定して下さい。

●通信初期化

TransDisk(xdisk2コマンド)を用い、Win機側で、以下のコマンドを実行します。
1.MS−DOSプロンプトを起動します。
2.MS−DOSプロンプトでxdisk2を解凍したディレクトリィに移動します。
 < 例 >
 C:¥Tempに解凍した場合
 cd C:¥Temp
3.以下のコマンドを入力し、88実機と通信を行います。
 xdisk2 b −p1 −9
 < コマンドライン説明 >
   b:接続コマンド
 −p1:COM1ポートを使用(COM2なら−p2)
  −9:9600bpsで接続(19200bpsなら−1)
4.『88にプログラムを転送します。
  88でload ”COM:N81X”というコマンドを実行してください。』
  と表示されることを確認します。

88実機上で以下のコマンドを実行します。
1.N88BASICを起動します。
 (なお起動時は、フロッピーをセットしないで、約45秒後に起動される
  ROM−BASICを待ちます。)
2.『How many files(0−15)?』と表示されたら、
  [リターン]キーを押下します。
3.適当なフロッピーを入れてディスクランプを消灯します。
4.以下のコマンドを入力し、Win機側と通信を行う準備をします。
  load ”COM:N81X”

Win機側で、以下のコマンドを実行します。
1.『y』を入力し、88実機と通信を開始します。
2.転送が完了して、Win機側で『終了しました』と表示されるのと同時に88実機で、
  『Direct statment in file』というエラーが
  発生したらBIOS吸い出しプログラムの転送成功です。
  ※失敗する場合、以下の項目を見直してみて下さい。
   ・RS232Cクロスケーブルの確認。
   (接続ミス、COMポートが違う、ケーブル種類が違う等)
   ・通信速度の変更。
   ・88実機とWin機でコマンドを入力するタイミング。
3.88実機で『RUN』(F5でも可)と入力し、以下のような通信画面が
  表示されたら準備完了です。

< 通信画面 >
TransDisk/88v2.06
Copyright(C)

Push [STOP] key

Connected to host system
Sending ROM #54.

●実際にBIOSを吸い上げる

Win機側で、以下のコマンドを実行します。
1.MS−DOSプロンプトを起動します。
2.MS−DOSプロンプトでxdisk2を解凍したディレクトリィに移動します。
 < 例 >
 C:¥Tempに解凍した場合
 cd C:¥Temp
3.以下のコマンドを入力し、88実機からBIOSを吸い上げます。
 < コマンドライン説明 >
  xdisk2 s −p1 −9
   s:BIOS吸い出しコマンド
 −p1:COM1ポートを使用(COM2なら−p2)
  −9:9600bpsで接続(19200bpsなら−1)
4.数分後処理が完了したら、Win機側に以下のファイルがコマンドを実行した
  フォルダにあることを確認します。
  disk.rom
  kanji1.rom
  kanji2.rom
  n80.rom
  n88.rom
  n88_0.rom
  n88_1.rom
  n88_2.rom
  n88_3.rom

以上で、BIOS吸い出し作業は完了です。
吸い出したBIOSを88エミュレータと同じフォルダを入れ、88エミュレータを起動します。
N−BASICもしくはN88−BASICの画面が無事出てきたらBIOSの
吸い出しに成功しています。

●古いPC-8801mk2SRの場合

M88の掲示板に載っていた情報ですが、有益な情報なので、保護してみました。(爆)
実は、以前オークションで吸出し機用に落としたSRでは、通信初期化は上手く行くのですが、
その後のBIOSの吸出しで、ポートに読込みに失敗していました。
これは、transdisk2.06でも2.07でも共通した現象です。
このような現象の場合、以下の手順でプログラムを書き換える事で上手く行くようになります。
(transdisk2.07用 他のバージョンでは、該当する個所を探して書き換える必要があります。)
1.88上で、transdiskを実行して、マシン語部分をメモリを書込みます。
2.起動メッセージが表示された後、[STOP]キーで停止します。
3.MON
4.EC068
5.C068〜C06A番地を[00]に書換えます。
6.C06F番地を[00]もしくは[FF]から、[07](9600bps)もしくは[08](19200bps)に書換えます。
7.[STOP]キー(F11)
8.[CTRL]+B
9.A=USR(0)

●DISK BASICの必要性

とココまで書いて来たのですが、機種によっては、ROM BASICでは、プログラムの転送に成功しても
プログラムが動作しないという事態が発生するようです。
現在、私が把握している事象を一覧にまとめておきました。
ここに書いていない機種に関する情報がありましたら、掲示板もしくはメールにて連絡を頂けると助かります。

機種名 ROM
BASIC
コメント
PC-8801mkIISR 上記の現象が起きるSRだが、正常に吸出し完了した経験有。
PC-8801FH この記事を書く時に使用した機種。特に問題は無かった。
PC-8801FE × ここで話題に上った機種。(タカシさん)
少なくともROM BASICではダメという事が判明。
PC-8801FR × ここで話題に上った機種。(ぽるさん)
ユーザーフリーエリアが足りず起動出来ず。DISK BASICでは実行可能。
PC-8801MA × ここで話題に上った機種。(やーくんさん)
転送は完了するものの起動出来ず。DISK BASICでは実行可能。

●スペシャル吸出しディスク

N88 DiskBasic SYSTEMを使わずに、xdisk2 Ver2.07を実行するディスクです。
やーくんさんの御好意で、このHPに置かせて頂いています。(感謝)
なお、使用に関しては、自己責任&ノークレームでお願いします。
※要5インチFDが使えるPC−9801+mahalito
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【 88エミュレータ基本操作方法(M88編) 】へ続く



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